2025-09-14から1日間の記事一覧
気づけばマンションへ戻っていた。部屋のドアを開け、中へ入った途端、まるで落ち武者だな…と保は思えた。ふと見れば、しっかりと沙耶の手を握っている。どうも地下鉄に乗る前から握っていた感触だった。じっとりと汗ばんで熱ばっていた。沙耶は保に対しては…
その後、砂場がどんな古文書(こもんじょ)を調べたのかは定かでない岩口だったが、上戸町の特産和紙と骨太(ほねぶと)神社とをなんとか繋ぎ合わせてコラボさせようとしていることだけは分かっっていた。自分も神社の宮司としてだけではなく上戸町役場の職員と…
『分かったわ! 過剰電流が流れたとき、私の身体が強い電磁波を感知して初期化したみたい。今は非常用回路で補ってるから大丈夫』 ニコリと笑って、沙耶は余裕を見せた。保の方は全然、余裕がない。強力電磁波の影響までは考えず対策が立てられていなかった…
「はい、宜しくお願い致します」「そんな大仰に…。もちろん結構です。たぶん書庫に古文書があったと記憶してますが、なにぶんにも掃除もしない書庫ですので埃(ほこり)塗(まみ)れになっているかとは存じます。それで宜(よろ)しければ…」「有難うございます」…