水本爽涼 歳時記

日本の四季をベースにした小説、脚本、エッセイetc.の小部屋です 

コメディー連載小説 三竦(さんすく)みが崩れた岩口家の危機打開策 -18-

「いやいや、こちらこそ…」
「お見送り致しませんが…」
 岩口と美登里も軽く一礼し、玄関ら下りず、上がり框(かまち)から二人を送り出した。
 砂場夫妻が玄関を出たあと、岩口は置かれた袋を手にした。贈答紙に包まれた箱入りの品だった。
「何だろ?」
「…さあ?」
 美登里は首を傾(かし)げ、二人はリビングへ戻った。
「それ、なにっ!」
 オシャマな智花が第一声を放った。
「お前、カステラか何かだと思ってんじゃないか?」
「トモちゃんは、そんな食いしん坊じゃありませんっ!」
 智花は全否定し、悠馬をチラ見した。
「分かった、分かった…」
 悠馬がかろうじて納得し、二国の紛争は小規模で終息した。