水本爽涼 歳時記

日本の四季をベースにした小説、脚本、エッセイetc.の小部屋です 

コメディー連載小説 三竦(さんすく)みが崩れた岩口家の危機打開策 -125-

「ほう! 砂場君がね…」

「詳しい話は聞いてないんですが、概要をご説明致します」

「うん! 今日はコレといって所用はないようだから、ゆっくり聞こう…いい天気」

 設楽(しだら)のダジャレに岩口は、またかっ! と思ったが、グッ! と堪えて話を続けた。

「私が宮司を務めていることは、部長もよくご存じかと思いますが…」

「ああ、もちろくよく知ってますよ。駐車場理地鎮祭では、お世話になりました。でっ!? それと砂場君の企画がどう結びつくの? ツクツクボウシ…」

「祭礼のとき、私の神社では神輿(みこし)の担ぎ手不足をアルバイトで補ってるんですが…」

「それは聞いてますよ。どことも祭礼の維持には苦労されてるようですが…」

「そのアルバイト募集はネットで募集しております。私が募集している訳ではありませんが、氏子総代の切川さんが引き受けて、やってくれております」

「ああ、切川クリニックの切川さんですか…」

「はい。その募集するホームページに上戸町の伝統産業をコラボで掲載してみてはどうか? という企画なんですが…」

「この町の伝統となっている和紙とお祭りを、ですか?」

「はあ、まあ…そんなところみたいです」

 岩口は聞いた範囲で設楽(しだら)に概要を説明した。