水本爽涼 歳時記

日本の四季をベースにした小説、脚本、エッセイetc.の小部屋です 

コメディー連載小説 三竦(さんすく)みが崩れた岩口家の危機打開策 -274-

 健康福祉課の雰囲気が急変したことは枉命(まがみこと)も不審に思っていた。
『妙だな…。これは枉神(まがかみ)様に知らせておく必要がある…』
 そう思わなくてもいいのに思った枉命は枉神にテレパシーを送った。
『枉神様、枉神様、どうぞ…』
 枉神は霞(かすみ)を食べ終え、腹が満ちたのかウトウトと微睡(まどろ)んでいた。そこへ、枉命からのテレパシーである。いい心地で眠っていたところを叩き起こされた枉神はご機嫌斜めだった。自分は神だっ! と確信する枉神にとって、枉神呼ばわりされることに腹が立った・・ということもある。^^
『なんじゃっ!! どうぞ…』
 枉神は腹立たしい気分で応答した。
『枉神様、急ぎお知らせしたいことが出来まして、どうぞ…』
『掻い摘んで申せ! 儂(わし)は今、忙しいのじゃ!! どうぞ…』
 眠りたいだけで忙しくもないのに、枉神は嘘をついた。こういう嘘は方便とは申しません。^^
『健康福祉課の雰囲気を悪くしましたのに、少しも悪くなりません。それどころか明るくなり、岩口さんの歓迎会をするとかなんとか申しておりますが…』
『馬鹿者っ!! それでは、そなたの業(わざ)が効いておらぬということになるぞよ、どうぞ…』
『仰せのとおりでございます、どうぞ…』