水本爽涼 歳時記

日本の四季をベースにした小説、脚本、エッセイetc.の小部屋です 

コメディー連載小説 三竦(さんすく)みが崩れた岩口家の危機打開策 -282-

 枉神(まがかみ)にもいろいろと存在する。悪悪い枉神からチョイ悪の枉神まで枉神まで多種多様なのだ。岩口周辺の三竦みを乱そうとしている枉神は、まだ枉神としては悪さが小ぶりで、神から見ればの悪悪いという存在ではなかった。
『ほう! 枉神が困っておるようじゃのう…』
 骨太(ほねぶと)神社の神殿で、天常立(あめのとこたちの)神が枉神の様子を神鏡を通して眺めていた。
『どうかされたのですか、天常様?』
 比売(ひめの)神が心配顔で天常立神に訊ねた。
『いやなに…。どうも反乱が起きているようでしてな』
『枉神が攻められているのですか?』
 天照大(あまてらすおおみ)神がお訊ねになった
『さようでございます。枉神を攻める枉神とは如何ほどの存在なのでしょうかな』
『私達にとって好都合なことでは?』
『骨太(ほねぶと)神社とすれば、確かにそうなのですが…』
『何かご都合が悪いことでも?』
『枉神同士が争うのはいいのですが、今以上に悪い枉神が出現すれば、これは放置できません…』
 天常立神は世の中の平穏をグローバルに捉えておられた。