『はあ、どうぞ…』
枉命(まがみこと)は気のない返事をした。枉神(まがかみ)が意図する枉事(まがごと)の概要がよく理解できなかったからである。
『なんじゃ? よく分からぬのか? どうぞ…』
『はあ…』
この返答に枉神は、『こりゃ、だめじゃな…。豪いのを雇った。他の命(みこと)を選ばねば…』と、情けなそうに枉命を窺った。
『もういい…。少し疲れたであろう。しばらく休め! どうぞ…』
『はい、失礼致します、どうぞ…』
左遷されるとも知らず、枉命は、やれやれ…と肩の荷を下ろし、テレパシーを切った。
枉神は、さっそく出来のよさそうな枉命候補を選び始めた。出来のよさそうな・・とは、悪知恵が働きそうな、という意味です。^^
枉命の選考が黒雲で覆われた特別室で始まった。
『一番、入れっ!!』
『はいっ!!』
黒雲で遮られた室内にスゥ~~っと一番の候補が現れた。
『候補、一番ですっ!!』
『よろしい…。そなたの特技はなんじゃ?』
『物を落とさせることです…』
続