水本爽涼 歳時記

日本の四季をベースにした小説、脚本、エッセイetc.の小部屋です 

コメディー連載小説 三竦(さんすく)みが崩れた岩口家の危機打開策 -262-

『落とさせるとは…?』
『スゥ~っと近づいて、スゥ~っと落とさせるのでございます』
『スリのようにか。なるほど…』
 こやつはなかなか出来がよさそうじゃ…と枉神(まがかみ)は思った。
『下がってよろしい…』
 一番の候補は、現れたときと同様に、またスゥ~~っと姿を消した。
『二番、入れっ!!』
『はいっ!!』
 一番の候補に続き、黒雲で遮られた室内にスゥ~~っと二番の枉命(まがみこと)候補が現れた。
『候補、二番ですっ!!』
『よろしい…。そなたの特技はなんじゃ?』
『苛立(いらだ)たせることです…』
『苛立たせる? …なんじゃ、それは?』
『はい。分かりやすく申せば、物事の雰囲気を悪くするということです』
『ほう!! 続けよ…』 
 枉神は、こやつが適任じゃなっ!! と、直感した。